非接触温度センサーモジュール(MLX90614)について

2025年2月16日

非接触温度センサーモジュール(MLX90614)の機能と用途について

MLX90614は、遠隔で物体や人体の温度を測定できる非接触型温度センサーモジュールです。赤外線技術を利用して、物体から放射される熱エネルギーを検知し、正確な温度を測定します。Raspberry Piと組み合わせることで、さまざまな応用が可能になります。

MLX90614の主要な機能と特長

  1. 非接触型測定
    • 赤外線センサーを搭載しており、直接触れずに温度を測定できます。
    • 測定距離:数センチメートルから数十センチメートル。
  2. 高精度の温度測定
    • 測定範囲:-70℃~+380℃
    • 高精度:±0.5℃の精度(人体測定時)。
  3. 小型・軽量で使いやすい
    • モジュールがコンパクトなため、組み込み用途や持ち運びにも最適です。
  4. デジタル出力対応
    • I2C通信PWM出力の両方に対応しており、Raspberry PiやArduinoなどのデバイスと簡単に接続できます。

データ収集プログラムはこちら
ファイル名:mlx90614.py


Raspberry Piを使った用途と事例

1. ヘルスケア分野

  • 非接触体温計の開発
    Raspberry PiとMLX90614を組み合わせ、非接触体温計を作成。COVID-19やインフルエンザなど、感染症対策の現場で使用可能。
  • ウェアラブルデバイス
    衣類やリストバンドにセンサーを組み込んで、体温のリアルタイムモニタリングを実現。

2. 工業用途

  • 設備保守管理
    生産設備やモーターの温度を非接触で定期的に測定し、異常な過熱を検知して事故を未然に防ぎます。
  • スマートファクトリー
    Raspberry Piをコントローラーとして活用し、温度データをクラウドにアップロード。工場全体の稼働状況をリアルタイムでモニタリング。

3. 小売・サービス分野

  • 食品の温度管理
    冷凍食品や冷蔵ショーケースの温度を常時監視し、安全性を確保。
  • サーマルディスプレイの開発
    店舗や空港などで、入場者の体温チェックをスムーズに行うためのデバイスに応用。

4. 研究開発分野

  • ロボティクス
    ロボットに搭載して、周囲の温度変化を検知。安全性の向上や新しいインタラクションの可能性を探る。
  • 環境モニタリング
    森林火災や気候変動の影響を監視するプロジェクトで活用。

MLX90614を選ぶメリット

  • 高い信頼性と精度で、企業の業務効率化や製品の付加価値向上に寄与します。
  • Raspberry Piとの接続が簡単で、低コストでのシステム開発が可能。
  • 小型で軽量のため、既存の設備や製品に組み込む柔軟性があります。

導入を検討する企業様へ

MLX90614は、製造業、ヘルスケア、小売、研究など幅広い分野で活躍します。Raspberry Piとの組み合わせで、短期間でのプロトタイピングから本格的な商用展開まで対応可能です。新しいアイデアの具現化に向けて、ぜひご活用をご検討ください!

 

実験的に屋外に置いたIoTデータ収集BOX(ラズパイ)の基盤温度を定期測定しグラフ化しました。
この測定例では毎時30分に温度測定し毎時35分にグラフ更新されるように設定してあります。(リアルタイム計測中)

グラフ作成プログラムはこちら
ファイル名:mlx90614_graph.py

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